魅せられたる魂

今から10年以上前かと思いますが、書店でこの「魅せられたる魂」というロマン・ロランの小説を見かけ一目で題名が気に入り是非購入しようと思い果たせずにいました。最近、「ジャン・クリストフ」を読み、あまりに素晴らしい作品であり、同作者の「魅せられたる魂」を是非読もうと探してみました。ただ残念なことに絶版であり、苦労して古本屋を探しまわってようやく岩波文庫の全巻を手に入れました。西欧の小説特有のこれでもか、これでもかと内面世界を披瀝する言葉の数々に、はっきり言って途中でくじけそうになりました。ただ読み終わった後、ひとりの女性の勇敢な生き方に大きな感銘を受けました。題名の「魅せられたる魂」とは、個人の魂の深遠からの欲求に従い、生きると言う意味ではないかと思います。アンネットは一生を通じて、世間の偏見、貧困などと最後まで戦い抜きます。このような姿勢は現代の若い方々にも大きな勇気を与えると思います。元気の出ないとき、人生に悩んでいるときには是非お読みになることをお勧めします。筆者は言います、人生は戦いであると。以下抜粋-自己に対する闘いの十年、自己を克服するためには自己と闘わねばならぬ。一つの平和の十年、戦いの娘、戦いの母。決して不平を言ってはならない!平和は終局にある。-