最近うれしかったこと
当院は内科、循環器内科を専門としておりますが、人口高齢化の影響か認知症の方
の治療をする機会が多くなってきました。認知症も以前は治療をしてもなかなか効果を実感
できないように思われていました。しかし最近次々と新薬が発売され、現在5種類の薬を
使用することができるようになっています。これらの薬はいずれも認知症の治療の第一選択薬
として使用することが出来る、定評のある薬です。ただこれらの薬の効果は投与後、2ヶ月程度
かかることがあるため、ご家族も長い目で経過くを見守っていただく必要があります。
先日も認知症の薬を1年以上投与している方が受診されました。最初の頃は診察していても
なかなか会話が出来ないような状態でしたが、最近では診察時に会話のキャッチボールができる
ようになり、意志疎通が可能となってきました。あるいは認知症治療薬の中で皮膚に貼るタイプの
薬がありますが、この薬を使うと意欲の改善が認められる方がおられます。私の往診しております
施設の患者さんにこの薬を投与したところ、何となく元気が出てきたと施設の看護師が報告して
きました。私も決して認知症の専門医でないため、日々の治療は試行錯誤の状態ですが、
このように少しでも患者さんのお役に立てることがあると、本当にうれしく励みになります。
カテゴリー:お知らせ | 2012年4月12日