神戸市認知症診断助成制度が平成31年1月28日より開始
以前ニュースなどで報道されておりましたが、認知症の高齢者が鉄道内に立ち入り、鉄道事故を起こし死亡した際、遺族に高額の賠償金が請求され社会問題になったことがあります。今回神戸市は認知症と診断された方を対象に認知症の方が起こした事故に対する救済制度を平成31年4月1日に開始することとなりました。これは神戸市に住民登録をしており、認知症と診断された方が対象で、当制度の骨子は以下の4点です。1)認知症の方が事故を起こし賠償責任を負った場合(家族を含む)に備え市が保険に加入 2)事故救済24時間365日対応のコールセンターの設置 3)認知症の方の行方が分からなくなった場合のかけつけサービスのためのGPSの導入支援(一部自己負担あり) 4)全神戸市民を対象に、認知症の方が起こした事故の被害に遭われた方への給付金(見舞金)の支給 この制度の運用には認知症の診断が重要となりますが、診断には神戸市により登録された2群の医療機関があたります。まず認知症の疑いの有無を診るための健診を行う医療機関、そして認知症の有無と、病名の診断を行う医療機関の2群です。当院は前者の認知機能検診を行う医療機関として登録されました。認知機能検診は窓口での自己負担分を市が返してくれるため、無料で受けることができます。認知症の方や家族が安心して社会と共生するためには、今回の市の取り組みは大変有意義なものと考えます。つきましては最近物忘れが強くなったとか、今まで出来ていた仕事(家事など)が出来なくなった、よく道に迷うようになったなど認知症を疑う症状がある場合には是非この認知機能検診をお受け下さい。検査の結果、認知症の疑いがある方は精密検査を行う医療機関に紹介させていただきます。またすでに平成31年1月27日までに認知症と診断された方については、移行期間内は上記の賠償責任保険、GPS安心かけつけサービスに加入は可能です。しかしこの場合医療機関で診断書を記入してもらうことが必要で、診断書料については各自ご負担いただくこととなっております。また登録の期限は平成32年3月31日までとなっておりますので、ご注意ください。認知症機能検診には申し込みが必要です。申込書は地域のあんしんすこやかセンターや神戸市のホームページから入手可能です。申し込みのことで何か分からないことがありましたら、当院にお気軽にお問い合わせください。
カテゴリー:お知らせ | 2019年1月20日