神戸市東灘区(甲南山手) 内科・循環器内科 高血圧・糖尿病・高脂血症・心不全


つじもと内科・循環器内科

緊急事態宣言解除を受けてー日常生活を取り戻そうー

 政府の新型コロナ感染症に対する緊急事態宣言が全国で5月25日に解除されました。もちろん感染症の第2波、第3波には警戒しないといけないとは思いますが、町には活気が戻り胸の中の重苦しい感じが少しは楽になったように思います。現在のところ日本においては、欧米のようなロックダウンなどの強硬な措置が取られていないにもかかわらず、欧米と比較し感染者数や10万人当たりの死亡者数は少なく抑えることができています。この原因として5月14日の記者会見で政府の諮問委員会の尾身会長が3つの要因を挙げています。まず第1に日本の医療体制がしっかりしており、多くの重症者が適切に診断され、適切な治療を受けていること。第2に流行初期のクラスター対策が奏功したこと。第3にこれが一番大きい要因ではないかと言われましたが、国民の健康意識が高いことを挙げておられました。確かに緊急事態制限の期間中、政府の呼びかけに答えて、手洗いや咳エチケット、ソーシャルディスタンスの維持などに国民を挙げて取り組んだことが、このような成果をもたらしたものと考えます。このことは我々日本人が世界に対して誇ってもいいと思います。
 さて今回の流行が始まってから感染を恐れて患者さんが受診を控える傾向が顕著になっています。当院でも現在までこのような患者さんの心情に配慮して、電話でお体の様子をお聞きし、慢性疾患に対して電話で指導を行い、処方箋を発行しておりました。しかしながらやはり糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、できれば月に1回は診察においでいただき、その際に生活上の指導を行うことが病気のコントロールに関して大切です。神戸市医師会の新型コロナウイルス感染症ポータルサイトを見る限り、現時点での神戸市の感染者数も落ち着いてきている状況です。もちろん感染に対する警戒は必要ですが、少なくとも現時点で兵庫県や神戸市で医院を受診することが感染につながる可能性は非常に低いと考えます。
 皆様の受診に際して、当院としても感染予防には十分な注意を払っております。まず患者さんには受診時、原則としてマスク着用と受付での手指消毒をお願いしております。また待合室ではお互いに距離をとるようにし、充分な換気を行っております。政府の発表にもありますように、これからは新型コロナウイルス感染症に注意しつつ、新たな生活様式を取っていく時期に入っております。ここで日常生活を取り戻そうということに話が戻りますが、日常生活の中で健康管理は我々にとって最も重要な問題です。緊急事態が解除された現時点で、これからは皆様もご自身の健康に目を向けていただきますようお願いいたします。

カテゴリー:お知らせ   |   2020年6月1日

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