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新型コロナ感染症による緊急事態宣言延長 ―医療ひっ迫への切り札ー

この原稿を書いておりますのは5月末ですが、新型コロナによる緊急事態宣言は6月20日まで延長されており、まだまだ新型コロナとの闘いは出口の見えない状態です。先日、神戸市立医療センター中央市民病院感染症科の黒田先生のご講演を聴く機会がありましたが、同院でも重症病床が不足しており、新型コロナの患者で酸素飽和度が90%を切るなどの厳しい状態の方でも、なかなか入院できないとのお話でした。ただこのような病室、医療のひっ迫状態を解決する方法が見つからないのが現状です。唯一このような状況を変える方法があるとすれば、諸外国の例を見れば新型コロナワクチンの接種であると考えられます。勉強不足のため厚生労働省の本年3月のデータしか確認しておりませんが、統計によれば新型コロナでの重症や死亡症例は若年者では極端に少なく、60歳以上の高齢者に多い傾向が見られます。従来、政府は新型コロナによる重症化や死亡を減らすことを重要視しておりました。そのためには高齢者の接種が急務です。ようやく菅政権は大規模接種会場などによる新型コロナワクチン接種加速の方向に舵を切りました。今後、高齢者に対するワクチン接種を完了できれば、現在のような医療ひっ迫の状況は改善される可能性があると考えられます。
そうは言いましても、一般の方への接種はまだまだ先になりそうです。当院はかかりつけ患者の接種をしておりますが、接種枠が少なくご迷惑をおかけしております。ご高齢の方以外で接種会場まで足を運ぶことが可能であれば御影公会堂などの大規模接種会場で接種していただくようお願いいたします。神戸市東灘区医師会におきましても、出務医を募集し大規模接種会場での接種を応援しております。内科はもちろんのこと耳鼻科、小児科、整形外科など多くの科の先生が応募しておられます。院長も5月には御影公会堂、兵庫区役所での集団接種をお手伝いしました。また5月30日にも甲南医療センターでの医療関係者の接種に出務してまいりました。
最後になりますが新型コロナワクチン接種が終わった方でも、まだ接種していない方も一般的な感染予防対策は継続していただく必要があります。ソーシャルディスタンス、3密を避ける、マスク、手洗いなどはこれからも必要ですので十分ご注意ください。

カテゴリー:お知らせ   |   2021年5月30日

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