マスク着用の基準の変更―熱中症対策を考慮して
いつも通勤途中に芦屋川方面から甲南山手駅の方向に歩いているときにランニングや犬の散歩をしている人をよく見かけます。ほとんどすべての方がマスクをしておられますが、暑い時期ですので熱中症は大丈夫かなと心配になります。以前から自身では屋外では基本的にマスクをしておりませんでした。その理由は他者との身体的距離が確保できる屋外では飛沫感染の可能性は非常に低いと考えるからです。
先日、厚生労働省からマスクの着用についての考え方についての指針が出ました.その中では屋外でのマスク着用の必要がないとの指針が示されています。従来まで世間一般として屋外でもマスクを着用してきました。しかし当方の知りうる限り政府および厚生労働省が屋外でのマスク着用を推奨した事実はないと思います。今回の指針でも高温、高湿度の時期には熱中症の危険性を考え屋外ではマスクを外すことを推奨しています。
急にマスクを外していいと言われても困惑される方が多いと思いますので、皆さまに分かり易く説明させていただきます。風邪などのウイルス疾患でも共通していることですが、そもそも感染が成立するためには充分なウイルス量が体に入ることが必要です。このウイルスが体に入ってくるためにはウイルスと暴露している時間が重要となります。ここで誤解があると思うのですが、ウイルスが呼吸によって吸い込まれたら一瞬ですぐに感染が成立するわけではありません。体の中に入ってくるウイルス量が少なければ、例えウイルスが体に入ってきたとしても個人の免疫力によりウイルスは排除され感染は成立しません。以上より、例え屋外で他者と充分な(2m以上)距離が確保できないとしても道ですれ違うようなことで新型コロナウイルス感染症の飛沫感染をきたす可能性はほとんどないと考えます。
マスクを外していいと言ってもまだ抵抗がある方もおられると思います。そのような場合はマスクを手に持って歩いて、知り合いの方と立ち話をするときや人混みではマスクをつけるようにされてはいかがですか。
新型コロナウイルス感染症の対策にはメリハリが必要です。従来までの咳エチケットや手洗いなどの対策はしっかり行い、不要な感染対策は行わないということもこれから必要になってくると思います。
カテゴリー:お知らせ | 2022年7月5日