インフルエンザの予防接種を受けましょう
今年の冬は、例年より早い時期からインフルエンザの流行が始まっています。
南半球ではこの夏に大きな流行があり、特にオーストラリアや南米では多くの人が感染しました。
その結果、日本でも今シーズンは**流行が長引く可能性**が指摘されています。
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## 南半球のデータが示したこと
アメリカ疾病対策センター(CDC)の報告によると、
2025年の南半球でワクチンを接種した人は、**外来受診が約50%、入院も約50%減った**とされています。
これは、ワクチンが「発症を防ぐ」だけでなく「重症化を防ぐ」ことを意味します。
特に高齢者や基礎疾患のある方では、ワクチン接種が命を守る手段になります。
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## 感染の中心は「飛沫感染」です
インフルエンザは、**咳やくしゃみなどで飛び散る唾液の粒(飛沫)**によってうつることがほとんどです。
飛沫は約1〜2メートル飛び、近くにいる人の口や鼻からウイルスが体内に入ります。
特に、バスや電車、学校、オフィスなどの**人が集まる場所では感染が広がりやすく**なります。
マスクの着用とこまめな換気が、最も効果的な予防方法です。
一方で、ドアノブや手すりなどを介して感染する**接触感染**もあるため、
外出先から帰ったあとは**手洗い・うがい**を忘れないようにしましょう。
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## 職場での感染予防
働く世代の方は、通勤や接客などで人と関わる機会が多くなります。
職場での感染を防ぐためには、以下の3つが大切です。
1. **マスクを正しくつける**
鼻と口をしっかり覆い、隙間ができないようにしましょう。
2. **換気をこまめに**
1時間に数分でも空気を入れ替えると、ウイルスがこもりにくくなります。
3. **体調が悪いときは無理をしない**
「少し熱っぽいけど出勤しよう」は、感染拡大につながります。早めに休む判断を。
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## 家庭でもうつることがあります
インフルエンザは職場だけでなく、家庭でも感染することがあります。
お子さんが学校や塾でウイルスをもらい、家族全員にうつるケースも少なくありません。
家庭での予防のポイントは次の通りです。
* 帰宅したら**すぐに手洗い・うがい**
* 上着をリビングに持ち込まない
* 家族に発熱がある場合は**食事や寝室を分ける**
* 部屋の乾燥を防ぐため**加湿器を使用**
家族の誰かが感染すると、介護や看病を通してうつることがあります。
家庭でも「飛沫を防ぐ」意識を持つことが大切です。
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## ワクチン接種と生活習慣が最大の防御
インフルエンザワクチンは、接種後2週間ほどで効果が現れ、約5か月間続きます。
**11月中の接種**が最も効果的です。
また、ウイルスに負けない体をつくるために、
* 睡眠をしっかり取る
* 栄養バランスのよい食事を心がける
* 適度な運動をする
といった生活リズムも大切です。
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## 最後に ― 体調の変化を早めにご相談ください
インフルエンザは、重症化すると肺炎や心不全などを引き起こすことがあります。
高熱、強い倦怠感、呼吸の苦しさなどがある場合は、早めの受診をおすすめします。
当院ではインフルエンザワクチンの接種を行っております。
予約制でスムーズに接種できますので、どうぞお気軽にご相談ください。
この冬も皆さまが健康に過ごせるよう、しっかり予防していきましょう。
カテゴリー:お知らせ | 2025年10月12日