肺炎の診断、打診も捨てたものではありません
肺の病気の診断は胸部レントゲンが有効なため、胸の上に指を置き
その上を指で叩く打診という診断法はあまり重要視されなくなってきました。
ただ若い女性などであまりレントゲンを撮りたくないと思う方には、なるべく
不必要なレントゲンを撮るまいという気持ちから打診を行うようにしています。
先日もどう見ても肺炎と考える方で、打診で左右の音が違うため、絶対肺炎
だと思って胸部レントゲンを撮っても、肺に異常がなかったことがあります。
ただ所見があったことは事実なので、いろいろ調べてみますと、打診は
胸壁から3-4cm程度の浅い病変しか分らないが、病変が胸壁から浅い
所にあるときはレントゲンより有効なことがあると書いてありました。
レントゲンは決して万能ではない、打診のようなアナログの情報も
大切だと気付かされました。
カテゴリー:院長のひとりごと | 2013年2月11日