神戸市東灘区(甲南山手) 内科・循環器内科 高血圧・糖尿病・高脂血症・心不全


つじもと内科・循環器内科

医者は何故患者さんに聴診器を当てるのか

皆様、あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願いいたします。
年頭の院長のひとり言のテーマとして、ドクターが診察のときに聴診器を患者さんに
当てて、何を聴いているのかというお話をしようと思います。もちろん
聴診器では心臓の雑音、喘息の時のゼイゼイという呼吸音の異常などがわかり、
診断の助けになることがあります。ただ私の場合は聴診器を、患者との距離を狭めて、
患者さんの様子をそれとなく観察するための道具として使うことがあります。
プロ野球の試合のときに、キャッチャーが打者に何回も視線を走らせて
観察していますがその様子に近いと思います。このように感覚を研ぎ澄まして、
患者の体全体から発している徴候を感じ取ることが重要です。
最近の医学は検査万能と言われ、また検査の有用性を決して否定するものではありません。
しかし患者さんを丁寧に診察し、患者さんの声なき声に耳を傾けることも同様に非常に
大切なことだと思います。

カテゴリー:院長のひとりごと   |   2012年1月7日

    ページTOP