皆様は本当の医者をご存知ですか?

最近のマスコミの報道で、どうも医者というのはネガティブな論調で語られることが多くなっています。いわくお金儲けに走っている、いつもお高くとまっている等など。ただそのようなステレオタイプな医師像とは別に、一般的な医師がどのような生活をし、どのように考えているかと言うことは、あまり知られてはいないようです。
「ジャンク・クリストフ」という小説の中で、ドイツ人である主人公が、フランス人には悪印象しかないと言ったとき、フランス人の友人が、あなたは本当のフランス人を知らないと、次のように述べるくだりがあります。「幸福ならんがために、いかにも幸福ならんがために、生きているのではなくて、自分の信念をはたさんがために、もしくは信念に奉仕せんがために生きている、一人のフランス人を見出したら、君は定めて驚くであろう-中略-もっと敬虔であり、もっと謙譲である、たくさんの人がいて、一つの理想に、応えもしない神に、死ぬまで撓(たわ)むことなく奉仕しているのだ。」岩波文庫、「ジャンク・クリストフ」より。ここでの幸福というのは、お金儲けという言葉に置き換えてもよいかもしれません。
手前味噌になりますが、開業して東灘区の医師会の先生方とお話しておりますと、総じて皆さん昨今の厳しい医療経済の状況で、なんとか最良の医療を提供すべく、日々努力しておられることに感銘を受けます。地道な活動をしている方の声は弱く、しばしば社会に届きません。マスコミも医者のあらさがしばかりするのではなく、このような先生方の実情を伝えるよう努力していただければと思います。