レ・ミゼラブルを読んで

最近、レ・ミゼラブル(岩波文庫)を読みました。今まで何回も途中

まで読んで挫折していましたが、最後まで読み通すのはなかなか骨が

折れました。一般的にこの小説は飢えた家族のために、たった1片

のパンを盗んだため19年も投獄されたジャン・バルジャンの波乱万丈

の物語ということになっています。しかし読んでみるとジャン・バルジャンの物語

はほんの一部であり、実は当時のフランスで悲惨な生活を強いられていた

民衆(レ・ミゼラブル)が主人公であることがわかります。貧しさ

の故に当時の民衆がいかに悲惨な生活をしていたかということを

作者は圧倒的な迫力で描き出しています。またこの小説は徹底したディーテイル

へのこだわりが特徴です。例えば本題を離れて当時の修道院のありさまや

ワーテルローの戦い、パリの下水の様子などの描写が延々と続きます。

こららは一見、無駄話のようにも見えますが、この作品全体に一層の深みを

与えています。映画のレ・ミゼラブルも本当に良かったですが、

是非原著も詠んでみてください、決して後悔しないと思います。