インフルエンザは早期診断、早期治療

正月明けに学校が始まるとインフルエンザの流行も極期を迎えます。すでに学生の間で流行しているインフルエンザが、長い休みの間に小中、高校生からお家の方に感染することが原因のひとつとされています。
 インフルエンザの治療薬は発症してから早期に治療を開始しないと効果が少なく、出来るだけ早期に(発症後48時間以内に)投与を開始する必要があります。そのためインフルエンザの診療ではいかに早期に診断するかがポイントになります。先日、東北大学の渡辺教授の講演を聴く機会がありました。本邦では諸外国に比べて、インフルエンザ治療薬の投与が早期になされる傾向があり、これが日本での死亡などのインフルエンザ合併症の少なさの原因ではないかとのことでした。ひと頃、日本はタミフルなどのインフルエンザ治療薬を治療薬を使いすぎているというような批判を受けていましたが、このお話をお聞きし、本邦での従来の治療により、良好な結果が得られていることに意を強くしました。
 インフルエンザの診断は1)突然の発症、2)38度を超える発熱、3)上気道炎症状、4)全身倦怠感などの全身症状などの所見があるとき、当該疾患を疑うべきとされています。しかし実際には上記4つの所見がすべて揃わないことも多く、その場合でも診察でインフルエンザを強く疑う場合には、インフルエンザの迅速診断の結果にこだわらず、治療を開始するようにしています。今までの経験から、急に熱が上がってきたり、普通の風邪にしては倦怠感が強すぎる、あるいは熱が37度程度と低いのに脈拍が速いなどの所見があるときには、インフルエンザを疑い治療するようにしています。
 インフルエンザは学校や会社での欠席、欠勤などで社会に大きな影響をもたらします。またご高齢の方では肺炎などの重篤な合併症をきたし、命にかかわることがあります。以上のことにご留意いただき、少しでもおかしいと思われたら早めの受診をお願い致します。