熱中症にご注意
熱中症は暑さで体から水分と塩分が失われることにより起こる病気です。
今年は梅雨が終わったと思ったら、記録的な暑さで、熱中症で搬送されたという
ニュースが頻繁に報道されています。このような暑さでは、この時期健康な方でも
体調を整えるのは困難です。まして高齢の方には、今年の暑さは危険な暑さです。
医院に来られる方にはこの時期、なるべく戸外に出ないように指導しています。
熱中症の重症度分類としては、めまい、立ちくらみ、こむら返り、
大量の汗が出る軽症、頭痛、吐き気、体の虚脱感の出る中等症、
呼びかけに対する反応がおかしい、まっすぐ歩けないなどの神経症状や
38℃以上の高熱などを認める重症があります。このうち重症は迅速な処置
が必要ですので、直ちに救急車を呼ぶ必要があります。
熱中症の重症度は医療関係者以外には診断が困難なため、見かけ上、軽く見えても
様子を見ても良くならない、自力で水分、塩分を摂ることができないなどのときは、
必ず医療機関を受診してください。以前にも述べたと思いますが、高齢の方でエアコンを
嫌ってつけない方がおられますが、この時期、エアコンがなければ、室内でも簡単に熱中症に
なります。エアコンは必要悪と割り切りましょう。
エアコンが苦手なら設定温度を高めに設定(28℃ぐらい)にして下さい。
熱中症による脱水には、水分とともに塩分を補給することが重要です。
何もないときは番茶で結構ですので、食塩をひとつまみ入れて飲ませてください。スポーツドリンク
でもよいのですが、一般的なスポーツドリンクは食塩の含量が少ないため、
経口補水液(飲む点滴)がより有効です。簡単な経口補水液の作り方は以下の通りです。1Lの水に
小さじ1/2杯の食塩(3g)、大さじ4杯半の砂糖(30g)を入れ好みでレモンなど
を入れてください。残念ながら経口補水液の条件を満たしているのは、市販のものではOS-1
という製品だけですが、薬局やドラッグストアーで販売しています。
カテゴリー:お知らせ | 2018年7月28日