神戸市東灘区(甲南山手) 内科・循環器内科 高血圧・糖尿病・高脂血症・心不全


つじもと内科・循環器内科

令和3年秋インフルエンザワクチン接種について

最近のメディアの報道では、全国で新型コロナウイルス感染症新規陽性者数が減少に転じております。兵庫県においても9月末をもって緊急事態宣言を解除するとの発表がありました。暗い話題の多かった昨今、ようやく一筋の明るい光が見えてきたように感じます。そうはいっても油断は禁物であり、コロナ禍で身に着けた咳エチケットやソーシャルディスタンスなどの基本的な感染予防対策を堅持し、段階的に少しずつ皆さんの生活の幅を広げていく必要があります。
 さて今年もインフルエンザワクチン接種の時期がやってまいりました。昨シーズンはインフルエンザの流行はほとんど起こりませんでした。ここで新型コロナの流行が続く今シーズン、インフルエンザは流行るのか、またインフルエンザワクチンを接種する必要があるのかという疑問が出てくると思います。先に結論を述べます。この時期であるからこそインフルエンザのワクチン接種は必要と思われます。
 
この理由を大阪大学感染制御学教授の忽那先生のホームページを引用し説明させていただきます。WHOの報告では新型コロナの流行以降、世界的にインフルエンザの報告数が激減しています。この理由としては新型コロナへの対策として行われたマスク着用、ソーシャルディスタンスなどの対策がインフルエンザにも有効であった。あるいは海外に旅行する人が少なく、海外から日本に持ち込まれるインフルエンザウイルスが少なかったことも要因として挙げられています。従来から南半球でのインフルエンザの流行パターンが半年後の日本の流行パターンと類似するとの知見があります。今年の流行を占ううえで、冬を迎えた南半球の動向が注目されます。現在のところ、南半球の国々でインフルエンザの流行があったとの報告はありません。このことから2021-2022のシーズンにインフルエンザは流行しないという予測が立つかもしれません。確かに2019-2020,2020-2021の2つのシーズンで、日本ではインフルエンザの流行はみられませんでした。しかしながらこれは言い換えると2年間にわたりインフルエンザに対する免疫を持たない人が増え続けてきたということになります。そのため次にインフルエンザが流行する際には、今までを上回る大きな流行となる可能性があります。このため2021-2022のシーズンも、インフルエンザの流行に備えインフルエンザワクチンを接種することが推奨されます。現在、新型コロナワクチンの接種時期でもありますが、新型コロナワクチンを接種する場合、他のワクチンと2週間の間隔をあける必要があります。インフルエンザワクチンも新型コロナワクチンと2週間の間隔をあければ接種可能です。
 当院におきましても10月11日(月)より今シーズンのインフルエンザ接種を開始させていただきます。ただ当初はワクチンの供給量が昨シーズンと比較し少ないことが予想されるため、接種ご希望の方には事前の予約をお願いしております。また当院では発熱外来を行っており、発熱患者と一般患者の動線を分ける必要上、インフルエンザワクチンの接種は原則として接種後の観察を含めて、午前診では11:30まで午後診では18:00までに終了とさせていただきます。以上、ご理解いただきますようお願いいたします。令和3年インフルエンザ接種ポスター doc

カテゴリー:お知らせ   |   2021年10月2日

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